LIFE LOG(初雪草とヤドカリ、あるいは)

初雪草とヤドカリ、あるいは

読書感想、アニメ感想、舞台探訪など。オタクな日々。

【前編】高山旅行記 ~〈古典部〉シリーズ・アニメ氷菓 聖地巡礼~

新年明けましておめでとうございます。

今年もゆるゆる好きなことを書き散らかしていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、年末年始に岐阜県高山市に行ってきました。

そう、古典部〉シリーズ・アニメ氷菓の舞台です。

 

最後に訪問したのが2019年12月31日~2020年1月2日なので丸三年ぶりです。

コロナが流行してからずーっと我慢していたわけですが、とうとう旅に出たい欲求が爆発しました。

 

実は何度か宿を予約して行こうとはしていたんですが、感染者の増加に伴い泣く泣くキャンセルして気がつけば三年も経っていました。

 

コロナ前は何度も高山に訪問していたこともあり、アニメには登場しない場所を巡っては奉太郎や千反田さんの影を幻視し、彼らはこの道も通ったかもしれない……なんてことをやったりしていたんですが、今回は初心に戻ってアニメや小説に登場した場所を主に巡りました。

 

高山での妄想について詳しく知りたい方はコチラ  

 

 

そんな感じで高山で撮った写真なんかを載せていきたいと思います。

 

㊟原作・アニメともにネタバレしています。ご注意ください。

 

 

高山駅

 

雪の降りしきる高山駅

 

2016年に建て替えられてすっかり近代的な姿になりました。

高山駅自体はアニメに登場したわけではないのですが、2014年「JR高山本線80周年記念」コラボイベントである氷菓スタンプラリーのポスターの背景として使用されました。

 

www.kotenbu.com

スタンプラリー台紙

名古屋駅に掲出されていたポスター

なんと京アニの描きおろし、しかも武本監督の原画。

突然の発表に界隈はお祭り騒ぎだったことを思い出します。

既出の絵柄のグッズですらなかなか出ないのに描き下ろしですよ。夢かと思いましたね。

 

缶バッジセット

とは言えこちらは旧駅舎をモデルにしているので今ではもう見られない光景です。

 

高山駅の旧駅舎

 

旧駅舎も趣があって好きです。

 

商店街

まずは腹ごしらえ。

鍛冶橋交差点にあるお店、高山バーガーで有名な花水木さん。

 

高山バーガー

飛騨牛100%らしいです。美味!

 

ここから本町2丁目商店街のほうに行くと招き猫の像があります。

 

OP 登場

 

反対側の本町3丁目商店街のほうには愚者のエンドロールで奉太郎が座っていたベンチが。

 

11話 登場

 

氷菓10周年の諸々で公式にアクスタが出たことにより、気軽に持ち歩きできるようになったのは喜ばしいことですね。

 

さらに先に進むと奉太郎が供恵さんにあてた手紙を投函したポストがあります。

 

5話 登場

しかしこちらのポスト、なんとアニメ放送当時と形状が変わってしまいました。

ちょっと手元に2013年当時の写真しかなく、いつから変わったのか不明です。

 

2013年当時のポスト

植木鉢も無くなってますね。

最後に訪問した2019年の年末の時はまだ変わっていなかったような気がするんですが……うーん、どうなんでしょう。

 

商店街にある飛び出し千反田さん

 

オススメカフェ

  TSUG CAFE

tsugcafe.com

 

上のポストがある場所の道路を挟んで真向いにある『TSUG CAFE』さん。

紅茶の専門店です。スイーツや軽食もあります。

ダージリンティー
ミニスコーン

嬉しいことにこちらのお店、普段は23時まで営業されています。

高山は閉店が早いお店が多いのでとても有難いです。

1月1日も閉まっているお店が多い中、18時まで営業していてカフェ難民にならずに済みました。

予約すれば蔵でアフタヌーンティーとハイ・ティーも楽しめるみたいなので一度は体験してみたいところ……!

 

朝市

高山といえば朝市。だいたいお土産はいつもここで買います。赤かぶ漬け最高。

観光客も多く賑わっています。


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OP 登場

しかしこの朝市の垂れ幕、久しぶりに見たらアニメ放送当時より変わっていました。

 

2019年 当時

「飛騨高山」部分があらたに加わっています。

2019年当時はまだそのままだったので、訪問していない3年の間に変わってしまったみたいですね。

 

他にもアニメ放送当時より変わってしまった場所があります。

 

OP 登場

OPで里志が登っていた石のポールが等間隔に置かれていた場所ですが、2020年夏に「行神橋」が開通したことにより1つを残し無くなってしまいました。

 

2018年 当時

2020年 解体されていく様子

そして、朝市の通りの終わりにある弥生橋の下の小さな橋、こちらもアニメに登場していますが撤去されたままだいぶ長いこと経ちます。

 

OP 登場

弥生橋から見た水階段 OP 登場

行神橋がある光景はアニメには無いんだな、と思うと不思議な感じですね。

 

ライトアップされた行神橋

 

朝市グルメ

  コマコーヒー

www.asaichi.net

クッキーカップエスプレッソを宮川を眺めながら飲むのが最高です。

 

 

  たこ焼き さごう

www.asaichi.net

ちょっと小腹がすいた時などに。3個、8個、12個と選べるのも嬉しい。

 

 

不動橋

OP・21話 登場

物語上でも超重要な場面で出てきます。

今回はどーーーーしてもアニメと同じ雪の降りしきる不動橋を綺麗に撮りたくて、ストロボを購入しました。

高山を一緒に取り続けて10年弱。私の相棒のα7iiiです。

 

 

とても良いカメラですが内臓フラッシュが搭載されていないので、外付けするしかありません。いろいろ調べてとりあえずGODOX TT350Sを購入。

雪景色はフラッシュがないとまじで綺麗に撮れないんだ……!

 

夜ごはんを食べて不動橋へ向かいました。おあつらえ向きにどんどん強くなる雪。

ヒューッ!いい感じの雪だぜ!」とテンション上がりながらびしょ濡れになるのも構わずシャッターを切るわたし。

 

雪の不動橋

これ撮ってる間もどんどん雪が強くなってました。その甲斐あってなかなか満足いく写真が撮れました。

 

さらにはこんなことも。

 

 

だが、お前は(俺の)千反田を傷つけた

 ※カッコ内は撮影者の副音声としてお楽しみください。

 

半袖の奉太郎くん寒そうですね。長袖のアクスタが出るまでの我慢だよ。

不動橋ごっこ(?)もできちゃいます。

 

ちなみにこちらの不動橋ですが、原作では固有名詞は出てきません。

しかし、米澤先生の別著作『さよなら妖精』に「不動橋」という名前が出てきます。

 

爪の先で滴を弾くおれを太刀洗は見るともなく見ていたが、信号が青に変わると、「不動橋から行かない?」 と持ちかけてきた。(中略)木造瓦屋根の古い家の狭間、猫が散歩に通るような狭い路地を抜けると、すぐに不動橋に出る。古い橋だ。黒ずんだ木が上手く組み合わさって橋脚を作り、橋板には申し訳程度にアスファルトが敷かれている。歩行者専用なので、幅は狭い。二人横に並ぶと、互いの傘がぶつかり合った。

引用:『さよなら妖精』(東京創元社

 

さよなら妖精』はもともと古典部の3作目として出すはずが、いろいろあって出せなくなり設定を変更して別の作品として出したという経緯があります。

なので若干作中には古典部の面影が残っていたりします。

舞台も「藤柴市」となっていますがおそらく高山市をモデルにしていると言われています。

機会があったらぜひ読んでみてください!

 

喫茶去 かつて

古い町並にある喫茶店喫茶去 かつて」。愚者のエンドロールで奉太郎と入須先輩が対峙する場所として登場しました。

アニメではお店の名前は「一二三」となっています。

 

古い町並

10話・11話 登場

店内は若干アニメとは違いますが、十分雰囲気は感じられると思います。

アニメの方は個室もあり、広々と描かれている印象です。

 

 

和風パフェ あまがさね

今回はあまがさねをいただきました。

アニメで入須先輩が頼んでいたお抹茶も一応メニューにあります。奉太郎の水出し玉露雲南茶はさすがにないみたいです。

(原作で奉太郎は最初は水出し玉露、二回目に雲南茶を頼んだことになっています。)

 

こちらのお店、とても遊び心があり4月3日の生きびな祭りの時には看板をアニメと同じ「一二三」に変えてくれたりします。

わざわざお店の方が作ったらしいです。素敵!

 


最近はずっとコロナで生きびな祭りも延期なので、またこちらの看板が見られるといいな、と思います。

 

店内にあるコミックと聖地巡礼ノート

 

バグパイプ

アニメでは「パイナップルサンド」として登場した喫茶店です。

 

2話・3話 登場

外観も内観もアニメのまんまです。

千反田さんが注文したウィンナココアはカップもそのままです。

 

ウィンナココア

奉太郎と千反田さんが座っていた窓際の席

外から覗き見た奉える席

原作『ふたりの距離の概算』でパイナップルサンドが移転してしまったのが残念です。

 

中橋

中橋

宮川に架かる特徴的な赤い橋です。

こちらはアニメに登場したわけではないのですが、原作『いまさら翼といわれても』に収録されている「箱の中の欠落」にこの橋らしき描写があります。

 

さほど急ぎ足でなくても、約束の赤橋には十分たらずで行ける。赤橋というのは通称で本当の名前は別にあるが、赤く塗られているからという明白な理由でつけられたあだ名が便利すぎて忘れてしまった。

引用:『いまさら翼といわれても』(角川書店

 

夜に里志と奉太郎が待ち合わせをした場所です。

「赤橋」という通称しか出てこないわけですが、まあ高山で赤い橋と言えば中橋ですよね。

 

夜の中橋

近くに銀行と信用金庫と郵便局があるためか昼間はわりと混む場所だが(後略)

引用:『いまさら翼といわれても』(角川書店

 

一応すぐ近くには飛騨信用組合があります。

 

飛騨信用組合

ただ、この後二人が辿ったルートがよく分からない。

川沿いの小径を上流に向かったという描写があるんですが、上流って日枝神社、さらには飛騨一之宮水無神社の方面になってしまいどうも作中の雰囲気とは合わないんです。

まだ下流のほうがありえるかなあという感じです。

下流の方だとすると銭湯もあります。(※ただしこちらの銭湯潰れてはいませんちゃんと営業しています)

 

いまどき珍しい造り酒屋が軒からぶら下げている杉玉や、潰れてしまった銭湯の店先に貼られた閉店のお知らせを横目に、ゆっくり夜の街を散歩していく。

引用:『いまさら翼といわれても』(角川書店

 

中橋湯

高山は酒屋さんも多いので杉玉もけっこう軒先につるしているお店多いですよね。

 

杉玉

とはいえ下流方面も原作の描写に合致するかというとちょっと微妙です。

行き止まり、T字路などの道が合わないんですよね。描写があまりにも細かいのでおそらく実際に参考にされているところがあると思うのですが……。

有識者の見解を求む。

 

まあ、そもそも原作者の米澤先生は多少場所を混ぜたり、お店は違うところから持ってきたり、ということがよくあるのでこれも全く違う場所の可能性もあります。

アニメ……は残念ながらあまり続編が期待できないので、コミカライズでここの描写が登場することを祈ります!

 

何より里志と奉太郎が入ったラーメン屋が知りたい。

 

おすすめレストラン

  キッチン飛騨

 

創業53年の老舗飛騨牛ステーキ店です。飛騨牛を味わいたかったらここ!

何を隠そう上で雪の降りしきる不動橋を撮影する前に腹ごしらえしたのがこちらのお店。

場所は中橋のほど近くです。

 

飛騨牛ステーキ

限定 飛騨りんごのクラフトチューハイ

さらに年末年始も営業されているのが大変有難い。

12/31・1/1といえば、ノープランだと夕食難民となってゾンビのごとく街中を徘徊する羽目になるのが常……

しかしキッチン飛騨さんはそのどちらも営業されているので必ずどちらかの日にはお邪魔しています。

 

後編へ

思いのほか長くなってしまったのでここらへんで一旦前編は終わります。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

 

後編へ続く!

 

後編はコチラ