まずは、
ドラマ化決定おめでとうございます!
どんどんぱふぱふ🎉👏🎊
2021年6月3日、田村由美先生原作の漫画『ミステリと言う勿れ』のTVドラマ化が発表されました。
なんと月9!なんと菅田将暉さん主演!
整くんのもじゃもじゃパーマまで再現したビジュアルも公開され、かなり原作に忠実で期待大です。
というわけでドラマ化記念に原作漫画の感想などを書いていきたいと思います。
ミステリと言う勿れ
2021年6月現在、8巻まで発売してます。
8巻がめちゃくちゃ気になるところで続いているので早く続き出ないかなあなんて思う今日この頃です。
田村由美先生といえばこの作品以外にも『BASARA』や『7SEEDS』なども有名です。
『BASARA』はファンタジー、『7SEEDS』はSFサバイバル。
時代設定も世界観も全く違う3作品ですが、田村先生の作品の根底にあるものはいつも変わらないような気がします。
繊細な人間模様、登場人物それぞれが抱える痛みや葛藤、そんなものをとても丁寧に描かれている印象です。
久能整という人物の魅力
本作の主人公で探偵役です。
ただし「やあやあ我こそは名探偵でござい」という感じでは全くないです。むしろ本人は謎を解く気も警察に協力する気も全くありません。
ただ、人より少し感受性が強いために厄介事に巻き込まれやすいです。
整くんはたぶん普通の人に比べて繊細で、他の人が気づかないようなことに気がついてしまう質なんだと思います。
このシーンがとても印象に残っています。
桜の木に残されていた整くんあての暗号のようなメッセージ。
私はメッセージのことばかり気になって正直桜の木のことなんてほぼ目に入っていませんでした。
でも整くんは桜の木のことを心配できるような人なんです。
1巻のあとがきでは作者の田村先生が「舞台劇のようなイメージでやってるところがある」と言っています。
たしかに整くんがしゃべるしゃべる。しゃべりまくる。
たぶん、整くん自身の中ではちゃんと順序立てができていて、こういう理由でこの話をした、というのが明確にあるんだと思います。
ただ、唐突に話が変わるので人によっては「は!? なに急に。意味わかんないうざい」となります。
そういう扱いをよく受けていたのか、うざいと言われなかったというだけで喜んじゃいます。
このガロくんこと犬堂 我路(いぬどう がろ)は殺人犯で指名手配されています。
桜の木のことは気にする整くんですが、ガロの殺人についてはそこまで重きを置いていないような気がします。
整くんが嫌悪する人間とそうじゃない人間、それも彼の中では明確な何かがあるのでしょう。
そして整くんはなんと『名探偵コナン』の名物ともいえる名探偵図鑑にも登場しています。興味のある人はぜひチェック!
青山先生の描いた整くんイケメン
ホワイダニット
この作品、虐待やジェンダー問題など現代社会の問題にけっこう切り込んでいます。
整くん自身が幼少期に虐待されていたような描写も出てきます。
なのでごくたまーに少しだけ説教くさく感じてしまうところもあります。ただそれも作品の持ち味の一つです。
ミステリ作品なのでもちろん謎解き部分も面白いのですが、主題はこういった社会問題や「その人にはその人の正義がある」ということなのかなと思います。
つまり、フーダニットやハウダニットではなくホワイダニットが重視されています。
★フーダニット
《Who done it?の略。「だれがやったか」の意》犯人の解明を重視した推理小説。
《How done it?の略。「どのようになされたか」の意》犯行方法の解明を重視した推理小説。
《Why done it?の略。「なぜおこなったか」の意》犯行に至った動機の解明を重視した推理小説。
引用:デジタル大辞泉より
整くんも別に犯人を逮捕したいとかは思っていません。
一つの事象が気になって突き詰めていったら真相にたどりついて結果事件が解決していた、ということが多いです。
上記で述べたガロのことにしてもそうです。
田村先生があとがきで、「ミステリじゃないです、だからこのタイトル」と言っていましたが、これがミステリじゃなかったら何がミステリかと!
いやもう上質なミステリですよこの作品は
おわりに
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
今ならまとめ買いもしやすいので、ドラマが始まる前の予習にどうでしょうか。
ミステリ好きな人もそうじゃない人も、少女漫画好きな人もそうじゃない人も、田村先生の作品を読んだことがある人もそうじゃない人も、ジャンル問わずいろんな人におすすめしたい漫画です。
ドラマでは恋愛描写がごり押しされませんように (独り言)
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