LIFE LOG(初雪草とヤドカリ、あるいは)

初雪草とヤドカリ、あるいは

読書感想、アニメ感想、舞台探訪など。オタクな日々。

響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト〜 舞台挨拶レポ(2023.8.5)

8/5(日)新宿ピカデリーのユーフォアンコン編 舞台挨拶上映に行ってきました。

登壇者は原作者の武田綾乃先生、監督の石原立也さん、副監督の小川太一さんです。

11:50の回上映後と14:15の回上映前両方行ってきたのでレポ書いていきたいと思います。

 

ネタバレしていますご注意ください。

メモ書きをもとにしているので細かいニュアンス等違う場合があります。参考程度にどうぞ。

以下敬称略

 

11:50の回上映後

 Q.アンコン編を映像化すると聞いた時どう思ったか?

武田)アンサンブルコンテストというのは吹奏楽をやっていると定番で、みんなアンコンアンコン言っているけれど、一般ではあまりメジャーではないので(映像化するというのに)驚いた。
これで吹奏楽やっていない人にもアンコンを認知してもらえたら嬉しい。

 

 Q.映像化にいたった経緯

※司会の方から石原監督への質問だったのですが「いろいろ忘れちゃってるから代わりに小川くんに…笑」と小川さんへバトンタッチ。


小川)企画が立ち上がったのが二年以上前。
ドラマCDを短編集の中からとった時に、アンコン編はボリューミーなのではみ出てしまうと思った。ただ映像化はしたかったのでとっておいた。
誓いのフィナーレと3期の間の話で時期的にもぴったり。

 

アンコン編が収録されている原作短編集はコチラ☞

tkj.jp

 

 Q.アンコン編以外に映像化の候補はあったのか?

小川)オリジナル案も出ていた。でもせっかく原作があるので原作のエピソードを使いたかった。アンコン編は少人数編成で面白い見せ方ができるのでは?と思った。
つばめという普通の部員にスポットを当てられたのは良かった。

 

 Q.シリーズ全体を振り返って(約10年を振り返って)

武田)当時はまだ大学生で、初めて打ち合わせで京アニに行った時編集者と一緒になって迷ってしまって迎えに来てもらった。(スマホGPSがずっと川底を差していたそう)
今は30歳になってここまで続いていることが信じられない。

 Q.シリーズ全体で印象深い作品は?

小川)届けたいメロディ(小川さんの初監督作品でもあるため)

あすか先輩をもっと描きたい。

 

石原ユーフォニアム2(2期)

1期の時はがむしゃらにやっていたけど、2期では少し慣れてきてやりやすかった。

 

武田ユーフォニアム2(2期)

1期の時点で自分の作品がアニメになることに感動していたのに、2期まであるということが信じられなかった。
あすかが一番大変なキャラ。苦労した分映像になった時嬉しかった。

 

 Q.企画が始動した時の思い出

※石原監督が撮影した宇治の写真がスクリーンに映し出される。

(2014年6月5日あがた祭りの日の写真)

 

源氏物語のモニュメント(今はもうなくなってしまった)
・茶壷のポスト
・大吉山に登った写真

 

石原)宇治の景色もこの10年で少しずつ変わっている。
基本的には一番最初に取材した時の写真を使うようにしているので、現在の景色と混ざらないように気を付けている。

 

※せっかく大吉山に登ったのに東屋の写真が少ない、と3期やるにあたって石原監督は小川さんを始めスタッフに文句を言われているそう。

久美子ベンチもこんなにたくさん出てくると思わなかったので一番最初そんなに写真を撮ってなかった。

 

 Q.登場人物が多い中で工夫していること気を付けていることなど

武田)楽器とキャラが乖離しないようにしている。メロディーを担当したいのか?ベースを担当したいのか?選ぶ時点で性格が出る。そこを考慮している。
キャラとキャラが組み合わさった時、この子はこういう子たちといるからこういう性格、など考える。

 

 Q.小説からアニメにおこすにあたって

石原)キャラデザは原作の挿絵を担当しているアサダニッキさんの絵を元にした。
最初は全然違う風にするという案もあった。

小川)キャラデザめちゃくちゃ苦労した。再考に再考をかさねた。
石原さんにヒットするキャラデザを考えたりもした笑

石原)最初はきゃぴきゃぴしたかわいいキャラを描こうかと思っていた。
でも物語がどんどんシリアスになっていくのでそういう演出はなりをひそめた。

 

 Q.シリーズ通して一番思い入れのあるキャラは?

武田)久美子
よく分からないことを言うからどういう成長をしていくのか?あまり考えずに書き始めてしまった。
そこからどんどん深掘りをしていった。

 

石原)優子
1期の時に汚れ役をさせてしまったので申し訳ないという気持ちがあった。
→(小川)あれあっての優子です!
石原)いいキャラになってくれてよかった。

 

小川)あすか

 

 Q.3期について

石原)正直今3期のことで頭がいっぱい。
小川)アンコン編と並行して動いている部分があったので、3期なのかアンコン編なのか混乱することがよくあった。そもそも久美子の学年が違う。それすら忘れることがあった笑

アンコン編は3期への良い助走になった。
9年経っているので高校生の時にユーフォ見てました!という人たちも入社してきている。
3期は締めくくり。しっかり久美子たちの物語を終わらせてあげたい。

 

※『飛び立つ君の背を見上げる』の告知がスクリーンに映る。

武田)飛び立つ~はリズと青い鳥を見てめちゃくちゃインスピレーションを受けた。
みんな夏紀が好きだと思うのでぜひ買ってください笑

 

夏紀の視点のお話、『飛び立つ君の背を見上げる』はコチラ☞

tkj.jp

 

14:15の回上映前

 Q.アンコン編という作品に込められた思い

武田吹奏楽の小説を書くとなった時にいつかは絶対書きたいと思っていたテーマ。

久美子が1年生の時の話には入れられなかったので2年生編で入れた。

 

 Q.アンコン編を読んだ時の感想

石原)アンコンというものを全然知らなかった。こういう大会があるのか~という感じだった。
小川)久美子が部長になって、ただ上手くなりたいという気持ちだけではなくなった。部活を上手くまとめていかなければいけなくなり、そこが面白いと思った。部内政治とそういうのが好き。
武田)書いている時は北宇治天下統一と思って書いていた笑

 

 Q.なぜつばめだったのか?

※もともと原作にはいないキャラ。1期のアニメを見て武田先生が原作に登場させたという経緯あり。

武田)久美子が2年生になって新しいキャラを追加する必要があった。
どんなキャラがいいか京アニからもらった資料を確認してどんな子がいるか確認。
キャラが立ちすぎていると小説に持ってくる時に上手く小説と混ぜるのが大変なので、
登場しているけれどほどほどに定着している子というのがいいと思った。

 

 Q.入場者プレゼントについて

武田)特典を書いて欲しいと言われた時に今まで書いたことがなかったので「特典とはなんぞや?」という感じだった。
3冊で1つに繋がるテーマが良いと思って、テーマは「愛」にした。

石原)ラーメン屋さんにモデルはあるのか?(おそらく久美子&麗奈の特典小説の話)
武田)天下一品を最初はイメージしていた。でも麗奈に天下一品はどうなのか?となって少し書き直した。ショッピングモールとかも出てくるけど地域的に京都がモデル。

小川天一のイメージで次は読んでみようと思います笑

武田)では、受け取った方もぜひそのイメージで読んでみてください笑

 

anime-eupho.com

 

 Q.原作の印象とアニメへの落とし込み

石原吹奏楽かあ…と思った。最初は演奏も手の動きとかは適当にしようかと思っていた。でも最終的には頑張って描いた。
小川)最初は手描きが多かった。だんだん3Dを入れ込むようになった。

 

 Q.1期制作の際取材はしたのか?

石原)2、3校くらい取材した。1つだけだといかにもその高校がモデルみたいになってしまう。最初は「ダメな吹奏楽部」という設定だったからそのイメージがつくと申し訳ないと思った。

小川)学校によって違いがあるからむしろいろいろ参考にできて良かった。

 Q.アンコン編で一番見て欲しいシーン

武田)みぞれのシーン。
みぞれは独自のルールと独自の見え方で言語を選ぶので書くのが難しい。
今回のみぞれのセリフはとても気に入っているので、アンコン編にも出してもらえて嬉しかった。

石原)キャラクターの細かい芝居。歩き方一つとってもこだわっている。

小川)オープニング

 

 

あまり上手くまとまっていませんが、以上となります。

貴重なお話をありがとうございました!