あらすじ
幼い頃から不思議な力を持っていた、高校生の飯嶋 律。
律が持つ不思議な力……それは普通の人には見えない妖魔を見る力。
亡き祖父・飯嶋蝸牛が使役していた強力な妖魔・青嵐を護法神とし、カラス天狗の尾白と尾黒を従え、さまざまな妖魔との出会いが織りなす不思議絵巻。
こんにちは。ぶれいくうっどです。
今回は現在28巻まで刊行中の『百鬼夜行抄シリーズ』の家系図を作ってみました。
はい。『百鬼夜行抄シリーズ』既読の方はお分かりかと思いますが、なにせ登場人物が多い!それも血縁関係の。
主人公なのに律がすごい下のほうにいる
ところが公式サイトやらなんやらを見ても相関図・家系図らしきものがないんですよね。そんなわけで自分用に作っちゃいました。
読書の一助になれば幸いです。
これだけだと味気ないので、以下『百鬼夜行抄シリーズ』の魅力なんかをちょっと語ろうかと思います。
魅力その①
おどろおどろしくも美しい世界観
妖が見える人間と妖たちの交流、というと『夏目友人帳』が有名ですが、夏目はどちらかというとほっこりするような泣けるようなお話も多い中で、こちらの『百鬼夜行抄』は不気味でおどろおどろしい話が多いです。
ジャンルもホラーということになってますね。
ただし、不気味さの中にも美しさがあり、この作品によく出てくる、寿命の短い人間の儚さと長命な妖の対比はせつないくらいです。
あと伏線の張りかたもちょっとミステリー要素があると思います。
ところで妖怪を題材にした作品ってたいてい幽霊もセットで出てくることが多いですが、みんな同じカテゴリーで考えてるのよく考えると不思議ですね。
魅力その②
一人称視点と三人称視点
小説と比べると、漫画における一人称と三人称を気にする人ってあまりいないと思うんです。(そもそも厳密に分けるのが難しい)ただ、この作品では主人公、律視点(一人称視点)と第三者視点がわりと入り乱れます。
律は妖が見えるものの、おじいちゃんの教えを守って不必要には近づかない、関わらない、をモットーとしています。そもそも基本的に怖がりで臆病。力を誇ったりもしない。
律視点ではけっこうこんなギャグ顔も出てきます。
ただし、第三者から見た律の印象はガラリと変わります。
- 何を考えてるのかわからない
- 不気味
- スカしててなんか嫌な奴
という感じで描写されることが多いです。
例えば↓
この、人によって印象がガラッと変わるのが面白いです。
律は妖が見えるゆえに友達もいないし敬遠されがちなんですが、まあ他人から見た律の様子からするとさもありなん、と納得してしまう……。
妖が見える以外はちょっとデリカシーがない、わりと普通の男子大学生なんですけどね
魅力その③
多彩なキャラクター
(勝手に)家系図を作ってしまおうと思い立った要因の一つですが、とにかく登場人物が多い。でもそれが魅力の一つでもあるんです。
律は一人っ子ですが、母親の絹さんは五人兄弟の末っ子です。
この兄弟、さすが蝸牛(律のおじいちゃん)の子どもだけあってもれなく妖を感じる力があります。ただ、その力に自覚的な人もいれば無自覚な人もいて……。
まあ、そうなるといろいろ騒動が起こりますよね。
この蝸牛の子どもたちがメインの話もあれば、蝸牛と八重子さん(律の祖母)の若かりし頃のお話とかもあります。
蝸牛と八重子さんのお話は二人ともツンデレでちょっとキュンとします!
で、律のいとこたちメインのお話もあったり、さらに最近では蝸牛の姉の親族やらも登場してますます広がりを見せています。
まとめ
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
百鬼夜行抄シリーズは刊行ペースがものすごーく遅いので、最新刊の28巻が2020年10月に出たばかりで、29巻はいつになることやら……という感じですが、 28巻では覚おじさんにも何か秘密がありそうなことを匂わせていたので楽しみですね!
27巻のあとがきで「律は二十年くらいずっと大学生をやってる」というようなことが書いてあって軽く戦慄しました。そういえば読み始めた時は律は年上だった…。
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